更年期障害の悩み

更年期障害の悩み

更年期障害とは、卵巣機能の低下によるエストロゲン欠乏、特にエストラジオールの欠乏に基づくホルモンバランスの崩れにより起こる症候群といわれています。
女性では、閉経(50歳前後)に女性ホルモンであるエストロゲンが低下することによって発生します。
更年期障害と診断される人は、更年期女性の2~3割とされており少なくありません。
症状は多岐にわたりますが、心身の不調がおもです。
漢方では、自律神経失調症様の症状、たとえば、動機、血圧変動、腹痛、微熱、ホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)、多汗、頭痛、めまい、耳鳴り、肩こり、不眠、疲労感、口の渇き、のどのつかえ、息切れ、下痢、便秘、腰痛といった心身の不調和を総合的に解消していきます。
また、精神的な安定ももたらされます。

更年期を迎えると体にさまざまな変化が現れます。

思い当たる症状があるかチェックしてみましょう。

1 最近、月経周期が早くなったり遅くなったりして乱れがちである。

日本女性の平均的な閉経年齢は約50歳です。この前後10年くらいの期間を更年期と呼びます。
更年期には、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が不規則になったり、減少したりします。
そのため月経周期の乱れや、月経血量の増減、月経の期間が長くなったり短くなるなど、身体にいろいろな変化が起きています。
月経周期が不規則になるため、子宮筋腫や子宮がんなどの病気による出血があったときにも紛らわしく気づかない場合があります。子宮がん検診は必ず受けましょう。
また、月経が不安定で排卵の時期も特定できません。
思わぬ妊娠をしたり、月経の遅れだと思い込んでいたら、妊娠だったということもあります。正しい避妊を忘れずに。

2 気温に関係なく顔がほてったり、のぼせや大量の発汗がある

暑くもないのに突然顔や胸のあたりがカッとほてったり、大汗をかいたりすることはありませんか?
これをホットフラッシュといい、エストロゲン減少に伴って起こる代表的な症状です。更年期の比較的早い時期にみられます。
人によって症状の出方も違い、1日に何度も繰り返し起こる人、何日か間をおいて起こる人もいます。
数カ月で治まる場合がおおいのですが、中には何年も続く人もいます。このような症状は、ある時期を過ぎれば必ず治まるので心配ありません。
ほてりやのぼせがひどく、外出がおっくうになる、人に会うことさえ気後れするなど、婦人科を受診して相談してみましょう。

3 心臓がドキドキしたり、息苦しくなるなど、動悸や息切れがよく起こる

まず気になるのが心臓病です。
また、貧血や甲状腺機能亢進症などの場合にも、動悸や息切れが起こるし、寝不足や過労が過労が重なったり、不安や心配が高じたときにも起こります。
また、肥満が原因で起こることも。
肥満は糖尿病や、動脈硬化など、さまざまな生活習慣病の引き金になるので、中高年以降は注意が必要です。
一方、更年期症状としてみられる動悸や息切れは、自律神経の失調が原因です。
エストロゲンの急激な減少や、不規則分泌が、心臓の拍動や血管の収縮などをコントロールしている自律神経の働きを乱すといわれています。
症状が軽く、日常生活に支障がなければ治療の必要はありませんが、念のために心臓病のチェックや血圧検査を。

4 手足がひんやり冷たくなったり、腰から下が冷えやすくなった

これまで冷えなど経験なかった人でも、更年期を迎えると手足の冷えが起こることがあります。
これもエストロゲン減少による自律神経の失調が原因です。血管の拡張や収縮をコントロールしている自律神経の働きが乱れ、血液の循環が悪くなるために冷えが起きます。
ほてりやのぼせをともなう”冷えのぼせ”の状態になる人も多いようです。貧血や低血圧が原因で、冷えの症状がひどくなっている場合もあるので、これらのチェックも必要です。
毎日の生活では、冷たいものをあまりとらない、適度な運動、足温浴をする、手軽に羽織れるものを用意しておくことが大切です。
なかなか症状が改善されず、つらいときは婦人科に。

5 首筋のこりや肩こり、背中の痛みが最近ひどくなった気がする

筋肉の量が男性に比べて少ない女性は、少ない筋肉で重い頭を支えるので肩や首筋がこりやすいのです。
若い時は肩こりがなかった人でも、中年と呼ばれるころから肩こりや首筋の凝りがひどくなることも。
これは筋力の衰えが原因で、運動不足の人ほどつけがまわってきます。
これを機会に体にいいことをひとつ始めてみませんか?
水泳、社交ダンス、ウォーキング、ヨガなど楽しめるものでいいのです。
適度な運動は全身の循環を良くし気分転換にも役立ちます。
視力が低下していたり、血圧が高い場合も肩がこることがあります。
視力検査で現在使っている眼鏡の度のチェックや血圧測定もしておきましょう。

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