「乾癬の症状」 鱗屑(りんせつ)を伴う大小さまざまの角化性紅斑が全身に多発する。
雲母状の鱗屑を伴う角化性の紅斑局面が、全身性に多発し、慢性に経過する病気です。
何年にもわたって良くなったかと思うと、また悪化するということを繰り返します。
遺伝的な素因に、感染・ストレス・免疫異常・高脂肪食などのいろいろな環境因子が加わって発症するといわれていますが、
詳しい発症機序については、現在はまだよくわかっていません。
境界がはっきりわかり、表面に特徴的な銀白色で雲母状の鱗屑を伴う角化性紅斑が多発します。大きさは大小さまざまで、色は淡紅色から鮮やかな紅色までいろいろです。
頭髪におおわれたところに脂漏性皮膚炎様病変で初発することが多く、好発する部位は四肢伸側で、とくに肘頭・膝蓋や躯幹です。
発疹の程度は、個々の症例によって違いますが、小範囲のものから全身に多発するものまでいろいろあります。
いったん発症すると年余にわたって不定の周期で悪化・軽快を繰り返し、きわめて慢性に経過します。
乾癬は慢性で難治性の疾患です。
病気に気づいたらただちに皮膚科専門医を受診することが最も重要で、長期にわたって根気強く治療を続ける必要があります。
ステロイド外用剤の外用療法(とくにODT療法)、活性型ビタミンD3外用療法、紫外線を用いたPUVA(光化学)療法、ビタミンA酸誘導体エトレチナート内服療法免疫抑制剤であるシクロスポリン内服療法(効果は高いが、副作用に留意が必要)などの治療法があります。
各治療法にはそれぞれに一長一短があり、治療に際しては専門医によるきめ細かな指導が必要です。
乾癬体質改善(根治療法)+乾癬皮膚症状改善(標治療法)を並行して行なう。