アルツハイマー病の知識と理解を深めることが最大の予防

アルツハイマー病の知識と理解を深めることが最大の予防

痴呆症と物忘れの境界線を見極める!

長生きはしたいがボケたくない。
家族に迷惑をかけたくない。
年を重ねれば誰もが思うことだろう。
そんなとき、頻繁に物忘れをしたり、勘違いが増えたりすると、不安になり、とうとう自分もボケてしまったとか、落ちこんでいる人も多く 見かけます。
しかし、この物忘れ、勘違いと、いわゆるボケ(痴呆症)は全く違うものなのです。
友人や物の名前が出てこなかったり、漢字を忘れたり。それでも後になってハッと思い出す のは、若い人にもよくあることです。
「ほらほら、あれあれ」と、固有名詞が喉元まで来ているのに言葉に詰まるのは正常な物忘れ(健忘)であって直接痴呆とつながることは少ないのです。

では、痴呆症との境界線はどこにあるのか? 
例えば知り合いが訪ねてきて、品物をあずかったとします。
その品物をあずかったことは覚えているが、来た人の名前がすぐには思い出せない。
これは、正常な物忘れ(健忘)と考えてよいのです。
医学的に痴呆症と診断されるのは、エピソード記憶の障害、判断障害、例えば、結婚式、お葬式、知人が訪ねてきた事実自体をすっぽり忘れてしまう。
全てのことが思い出せない。
本人に「このイベントのことを聞いても「知らない」あるいは何も答えないという具合になる。

痴呆症は、日常生活に支障をきたすほど物忘れが進行し、判断能力や計算能力の低下が認められた状態を言います。
ただ日常の生活に支障はないが、「今言ったことをすぐ忘れる」、「同じことを繰り返し尋ねる」、「話が通 じない」、「無感動」、「不活発」、
「日中ボ~としている」、このような症状が頻繁に見受けられるようであれば、痴呆症の初期を疑うこともよいでしょう。

アルツハイマー病は、いまだに原因不明、不治の病

痴呆症は主に『脳血管性痴呆症』と『アルツハイマー型痴呆症』の2つに分類することができます。
ここではアルツハイマー病について説明します。

アルツハイマー型痴呆症は、主に前頭葉、海馬、視交差上核(体内時計)の細胞が脱落、死滅し、脳が萎縮することによって痴呆が生じる病です。
脳血流量と脳代謝量も減少しています。
では、なぜアルツハイマー病になるのか? 
その原因はまだ明らかではありませんが、現時点ではアセチルコリンという脳の神経伝達物質が減少していること、脳の萎縮、老人班、神経原繊維変化と呼ばれる状態が確認されています。
その中でアセチルコリンを脳内で増加させる薬が開発され、治療に活用されるようになってきていますが、重症の人に対する効果 はまだ確認されていません。
平成11年より承認されたドネペジル(アリセプト)という薬が、そのひとつです。
ドネペジルは抗コリンエステラーゼ阻害剤という薬に分類され、前記のアセチルコリンを補う薬です。
アルツハイマー型痴呆症に対する決定的な治療方法は開発されていないので、早期発見、早期治療開始が重要となりますが、それにまして重要なのは、予防策で、アルツハイマー病にならないようにする。進行を遅らせる。これが、最も重要です。

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