(1)最近、なんだかおかしい。年をとれば暗記力が衰えるとは思うけど、それにしても、ちょっと気になる・・・
(2)娘の電話番号を忘れる。
(3)財布を探すことが多くなった。
(4)カギを忘れる(きちんとしまったつもりなのに見つからない)
(5)家族に「同じこと何度も聞かないでよ」と言われるが、何度も質問した覚えは全然ない。
誰でも年をとると、物忘れを自覚するようになる。
多くの場合は老化に伴う自然現象ですが、中には「認知症」の疑いがある「物忘れ」もある。
「自分は認知症かもしれない」と疑ってみるのは辛いですが、
不安のある場合は、まず、ご家族に聞いてみるのがよいでしょう。
自分ではわからない変化を、家族の人たちは感じているかもしれません。
(1)家族に聞いてみる。
(2)医者に訪ねる。
(3)認知症専門の医師に診てもらう。→総合病院の「物忘れ外来」を訪ねる。
認知症なのか、正常な物忘れなのか、判定は難しい。
できれば、認知症専門の医師を訪ねることをお勧めします。
「物忘れ外来」「認知症外来」などさまざまな呼び方をしていることもある。
「精神科」「神経科」「神経内科」「老年科」に専門の医師がいる場合もある。
「将来認知症になる可能性があるかないか」
問診
計算をしたり質問に答えたり。
「脳の画像を撮る」
いろいろな検査を組み合わせて診断する。
治療薬
記憶障害を改善したり、進行を遅らせたりする薬です。
「認知症の早期」や「認知症になる前の段階」から服用すると効果がある。
認知症の治療に効果があるのは薬だけではありません。
足を骨折した人がリハビリテーションをするのと同じように、脳の場合もリハビリテーションが可能です。
大切なのは無理をしないこと。
カルチャー教室で好きな趣味を楽しんだり、医療の専門職が指導するデイケアを受けるなど、自分にあった場所を探してみよう。
最近、娘が孫を連れてよく遊びに来る。
前より家の中がにぎやかだ。
「ママと出会ったころのパパって、こんなにハンサムだったの?」
昔の写真を見て娘が笑う。
写っているのが誰なのかどうしても思い出せない時もあるけれど気にしないようにしている。
私の周りに家族がいて私に笑顔を見せてくれて。
それで十分幸せだから。
たとえ認知症の症状が進むことがあっても、「あなたらしさ」を失うことはないでしょう。
ご家族が、あなたと過した日々を覚えてらっしゃいます。
その記憶をもとに、あなたの暮らしを支えてくれます。
親しい人の名前を忘れることがあっても、目の前にいる人がとても大切な人だということはわかります。
人のつながりまで失われることはない。
1.今日の日付や曜日がわからないことがある
2.住所や電話番号を忘れてしまうことがある
3.何度も同じことを言ったり聞いたりする
4.買い物でお金を払おうとしても計算できないことがある
5.ものの名前が出てこないことがある
6.置き忘れ、しまい忘れが多くなった
7.慣れた道で迷ってしまうことがある
8.ささいなことでおこりっぽくなった
9.ガスや火の始末ができなくなった
10.今まで使っていた洗濯機やリモコンなどを使いこなせなくなった
11.本の内容やテレビドラマの筋がわからないことがある
12.財布や時計などを盗まれたと思うことが、よくある
13.会話の途中で言いたいことを忘れることがある
14.だらしなくなった
15.体の具合が悪いわけではないのに、何もやる気がおきない
街で出会った人の名前がなかなか思い出せない、メガネや財布をどこに置いたか忘れてしまった・・・
そんな経験はありますか?
多くの場合は「年のせい」、つまり、脳の老化に伴う物忘れです。
年をとれば誰もが経験する多少の物忘れは、認知症ではありません。
認知症は、脳の神経組織の障害によって起こる「病気」なのだ。
では、具体的にどんな点が違うのでしょうか。
まず、老化に伴う物忘れは、体験したことの一部は忘れても、体験したこと全体は覚えています。
昨日の夕食は何を食べたか忘れてしまっていても、じっくり考えたり、家族から「ほら、大根おろしと醤油で・・・」とヒントを出されたりすれば、「そうだ、サンマだった」と思い出すことができます。
50歳も過ぎるとほとんどの方が経験していることではないでしょうか。
それに対して認知症の物忘れは、体験したこと自体を忘れてしまうという特徴がある。→エピソード記憶のの障害→認知症
ここが老化に伴う物忘れと、認知症による物忘れの最も違うところです。
夕食に何を食べたか忘れてしまっても、食べたことを覚えているなら、それは、「老化に伴う物忘れ」。
でも、「おれ、夕食、食べてないよなぁ・・・」「何言ってるの。ちゃんと食べたじゃない」という会話をご家族とした経験がある方は、認知症の可能性があるかもしれない。→エピソード記憶の障害→認知症