最近の研究によると、漢方薬のある成分は、私たちの腸内にすむ細菌によって分解され、有効な成分になることがわかっています。
ほかの食べ物といっしょになると、それだけ分解能力が落ちて、漢方薬の効きめが悪くなります。
また、腸から吸収されて血液中に入る率も低くなってしまいます。
そのため、漢方薬の効果を十分に発揮させるには、空腹時に飲むのが一番です。
漢方薬は、多くの場合、西洋薬との併用が可能です。
飲み合わせによる問題を防ぐためには、漢方に詳しい医師、薬剤師に相談してください。
一般的に、西洋薬と併用する場合は、時間をずらして飲むようにするとよいでしょう。
漢方は、患者さんの症状・体質に合わせて、生薬を1つ1つ選んで調合する煎じ薬が一番効果がありますが、
いろいろな事情から、煎じ薬が飲めない場合、煎じることが困難な場合には、手軽に飲める、インスタントコーヒーのような漢方エキス製剤があります。
この漢方エキス製剤も、できれば煎じ薬のようにお湯に溶いて飲んだほうが、本来の効果が発揮されやすいのです。
特に冷え症や胃腸虚弱の人は、温かくして飲むことをお勧めしています。