更年期は生活習慣病年齢=更年期症状の陰に、高血圧症、動脈硬化、婦人病などが隠れているケースもある。
閉経によってホルモンの分泌が変化すると進行する病気がある。
20~30代の性成熟期の女性の体は、エストロゲン(卵胞ホルモン)によって守られているため、同じ年代の男性より生活習慣病にかかる率は低い。
更年期を迎えるころになるとエストロゲンが減り、老化も進むため、更年期障害の他に、生活習慣病にかかる人も増える。
エストロゲンの減少と深く関わってくる生活習慣病に注意=高血圧や動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞といった病気の発生は、閉経した後で増える。
これは、エストロゲンが減ってくると血液中のコレステロールがスムーズに排泄されず、血管が細くなったり、弾力性を失うことが原因。
更年期を過ぎた女性は骨量が急激に減少するため、骨折する女性が増える。
骨をつくるにはカルシウム、ビタミンD、たんぱく質が必要。
エストロゲンは、これらを使って骨を分解し、新しく作るという作業を調節する。
エストロゲンの分泌が減ると、作られる骨は少なくなるのに、壊れる骨は増え、骨量が急速に減少する=骨粗鬆症にかかりやすくなる。
高コレステロール=食生活を改善する。=コレステロールの増加につながる動物性脂肪(バターや生クリームなど)は、植物性脂肪(オリーブ油、ごま油、菜種油)に切り替える。
また肉料理を控えて、野菜、豆類、海草、きのこなどを積極的にとる。
骨粗鬆症予防=カルシウムをとる=適度な運動=骨を動かすことが刺激になって、カルシウムが骨に沈着し、骨量が増えていく。
カルシウムの吸収を助けるビタミンD=ビタミンDは日光を浴びると活性化する。=外に出て運動をする。
更年期の中期から後期になると、子宮など内性器や外陰部が委縮したり、かゆくなったり、萎縮性膣炎を起こしやすくなる。
性交時に痛みを感じたり、不正出血が起こることもある。(エストロゲンの減少と深く関係がある。)
(子宮がんや子宮筋腫、子宮頸管ポリープなどによる不正出血もある。=不正出血に気づいたら、専門家に相談。