子宮の入り口付近にできる①子宮頸がん、子宮の奥の子宮体にできる②子宮体がんの2つ。
日本では頸がんの割合が多く、子宮がんの約9割を占めている。最近は体がんの発生が増えている。
膣につながっている子宮頸部にできる癌。40代の女性に多くみられる。
早い時期には自覚症状がない=進行すると、不正出血、性交時の摂食出血が起こる。
さらに症状が進むと、性器から断続的、または持続的に出血があり、出血量も増える。
子宮頸がんは、扁平上皮がんと腺がんにわけられる。大部分が扁平上皮がんで、これは性体験のない女性には発生しない。
男性との性生活を持った女性=早婚、妊娠、出産回数の多い人=性体験を豊富に持った女性がかかりやすい。
しかし、頸がんの発生の確実な原因はまだ不明=男性との性体験を持つ女性は誰でも頸がんかかる可能性はある。
子宮頸がんは、早期に発見されれば、ほぼ100%完全に治り、再発することもない。
進行の度合いによって切除する範囲は異なり、ごく早い段階で発見されれば、がんができている部分だけをとって子宮を残すこともできる。
5年以内に再発がなければ完治とみなす。
子宮頸がんは初期の段階にはほとんど無症状。早期発見するには、子宮がんの定期検診を受けること。
がんの発生を見過ごさないように、1年に1回、月経不順のときには2回の子宮がん検診を受ける。
不正出血や性交時の接触出血があったら注意。
子宮頸部よりも奥の体部にできるがん。更年期から閉経後の50~55才が最も多く、ついで60代が多い。
子宮体がんの症状=初期のうちから不正出血があるが、無症状のこともある。
性器からの不正出血や、いったん閉経した人が、月経が再開したかのような不正出血に気ついた場合は注意。
おりものに血や膿が混じって悪臭を伴っていたり、量が増えた場合も注意。
原因は不明=閉経後に長期にわたってエストロゲンを服用した人に発生する率が高い=エストロゲンと子宮体がんには何らかの関係がある。
子宮体がんは、肥満、糖尿病の人、出産経験がない、不妊症、閉経が遅い人にやや多く見られる。
手術療法を行うことが多い。症状によっては放射線治療やホルモン療法、抗がん剤療法を併用する。
30歳を過ぎたら、体質的要因がない人でも、積極的に子宮体がん検診を受ける。がんは早期発見、早期治療が一番。
子宮体がんの検査
子宮腔内に細い管やブラシを挿入して細胞を採取する(検査当日は感染をおこさないように入浴や性交を控える。