脳血管性痴呆

脳血管性痴呆

脳血管性痴呆とは

脳の動脈硬化のため血流が悪くなり、あるいは心臓などの病気で生じた血栓が脳の血管に詰まって脳組織が壊死する(脳梗塞)。
脳出血による脳組織が破壊する。これらが原因で脳の機能が広範囲に障害をおこすと血管性痴呆になる。
50~60歳代に発病することが多い。
我が国では脳血管性痴呆がアルツハイマー病より多く、欧米ではその逆であるというのが定説だったが、しかし、近年我が国でもアルツハイマー病が増えて、脳血管性痴呆との比率が一対一に近いといわれている。

脳血管性痴呆の症状

記憶障害、知能低下、感情失禁、夜間せん妄など

似ている病気

アルツハイマー病、初老期痴呆、老人の症状性精神病、老人の生理的ボケ

合併症

脳卒中による四肢まひや失語症など、動脈硬化症による心疾患や腎疾患

発病

動脈硬化症は高血圧や食事、糖尿病のような病気、それに体質も関係しておこる。
全身の動脈硬化症を予防することが脳動脈硬化症を予防することになり、ひいては脳血管性痴呆の予防にもつながる。

脳血管性痴呆の約50%は脳卒中後に後遺症の形で現れる。残り50%は、徐々に記憶障害や理解力、判断力低下が見られることで気づかれる。
脳血管性痴呆の記憶障害では、アルツハイマー病の場合に比べて、再生障害(自ら思いだすことはできないが指摘すれば思いだす)や記銘力障害(新しいことの記憶の悪さ)がとくに目立つ。
自分の過去の生活史の大まかな記憶は保たれる点でアルツハイマー病とは異なっている。

しかも、脳血管性痴呆は、精神機能の反応が鈍くなり、判断力、理解力は衰えてきますが、アルツハイマー病に比べて、人格、すなわちその人らしさは比較的よく保たれます。
感情はもろくなり、ちょっとしたことで泣いたりします(感情失禁)。夜ねぼけたような意識障害状態(せん妄)を示すことがときどきあります。
また、四肢の運動まひや脳神経のまひ、失語や失認などの神経心理学的症状を伴うことが多い。

現代医学の治療法

脳の循環改善薬や代謝促進薬を用いる。
脳の動脈硬化をそれ以上悪くしないような予防対策が必要。
高血圧、糖尿病などの疾病があれば、その治療が必要。

脳血管性痴呆に気づいたらどうするべきか

日常の生活を点検し、身体的にも精神的にも、少しでも良い状態を保てるよう注意します。
家庭内で長く療養でき、細やかな看護で生活を楽しめるような支援体制をつくる。

 

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