肩、腕、背中、腰の凝りと痛みが強く、治らない。
Aさんは65歳の男性です。
腹部の腫瘍摘出手術を受け、その病院で肝臓病の治療を継続しているとのことです。
ところが、「首、肩、腕、背中、腰の凝りと痛みが、なかなかとれない」と、漢方相談にきました。
話を聞くと「寒がりで冷房が嫌い、よく眠れない、のどの奥が乾く、物音に敏感でびくっとする」と言います。
おなかが少し軟らかく、へその上部に大動脈の拍動を感じると言います。
その他、症状・体質を総合的に評価して、柴胡桂枝乾姜湯を調合しました。
1ヵ月後に電話があり、「この漢方を飲んでから、びくっとすることが少なくなった」ので、また同じ漢方を調合してください。
とのことでした。2ヵ月後、体の緊張感が取れて、首、肩などの凝りが少しずつ軽くなったと言います。
物音に「びくつく」という訴えは、一般に神経過敏の一症状と考えられています。
「傷寒論」に柴胡加竜骨牡蛎湯という処方がありますが、「胸満煩驚」に使用すると書かれています。
びくつきはこの「煩驚」に相当すると考えられます。
柴胡桂枝乾姜湯は牡蛎のみで、竜骨は入っていません。
柴胡加竜骨牡蛎湯を使う人より体力がない、というような場合に用います。
一般に、腹部で大動脈の拍動が亢進している場合に、竜骨や牡蛎の入った薬を処方します。
この二つの漢方薬には、いずれも柴胡という生薬が入っています。
こうした精神神経症状を腹部の状態と結び付けて考え、評価するところにも、
心身一如という考え方が、単に観念の上だけでなく、実際の漢方相談の場で実践されている良い例と思います。
西洋医学では、あまり問題とならない症状、具体的な治療方法がない、
よく分からない、気のせいだ、と言われるようなケースがよくあります。
こうした場合でも、漢方の立場から、適切な漢方薬を調合することで問題が解決することがあります。
びくつきによい漢方薬として、柴胡桂枝乾姜湯をご紹介しましたが、その他、体質・症状に合わせて多くの漢方薬が使われています。
漢方薬に、お迷いの場合は、お気軽に、大山漢方堂薬局に、お電話ください!
力が弱く、冷え症、貧血気味で、動悸、息切れがあり、神経過敏のものの次の諸症:
更年期障害、血の道症、神経症、不眠症
サイコ、オウゴン、カロコン、ケイヒ、ボレイ、カンゾウ、カンキョウ
上記、柴胡桂枝乾姜湯を2週間服用しても効果に満足できない場合は、より効果的な、大山漢方堂薬局 調合漢方薬(オーダーメイド)を、お勧めします。
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