いいえ、感染しません。
しかし、本症は難治性であり、高血圧、糖尿病の疾患に対するような気長な気持ちで治療する事が必要です。
残念ながらまだ原因は分かっていません。
ただ通常皮膚の角化細胞が基底層から角化層なって行く期間は、25~27日程であるのに、本症に於ては5~7日と異常に短縮している。
つまり、皮膚の角化細胞のターンオーバー(周期)が短いことが知られています。
また我が国において戦前(太平洋戦争)にはこの病気の患者は殆どみられませんでした。
戦後、この病気の患者数が増加し、食事が高蛋白、高カロリーの傾向になったことが一因とされています。
又、一方では遺伝的要因の関連も指摘されています。
乾癬は、その臨床的所見から「尋常性乾癬」、「膿疱性乾癬」、「関節性乾癬」などに分けられます。
“尋常性”とは“普通の”という意味で、尋常性乾癬の患者さんが、乾癬の90~95%を占めています。
乾癬の発症原因として、その遺伝的素因があると考えられているため、全く否定することはできません。
ただ、当薬局の患者さんの中では、親から子への遺伝はみられません。
乾癬は、表皮の細胞分裂が異常に活発になり、普通の皮膚の2~4倍の速さで皮膚の入れ替わりが起こるため、その皮膚は大変脆い状態になっています。
ですから、入浴中ごしごし擦って、患部を刺激するのは逆効果です。
特に頭部の乾癬はフケと勘違いされやすく、念入りに洗髪している患者さんが多いようです。
石鹸は無香料・無添加のものを使用し、手のひらでよく泡立て、その泡で優しく撫でるように洗って下さい。
また、熱いお湯は、皮膚を刺激するばかりでなく、血管が拡張するため痒みが増します。
患部の痒みがひどい方は、ぬる目のお湯での入浴をお勧めします。