山野にある毒草

山野にある毒草

毒草について

自然界には、人間にとって有用な植物が多いですが、また一方大変有害な植物もあります。
これらの毒性を有する植物も、使用法によっては薬用になることもありあますが、素人は、絶対に使用してはいけません。

毒草のいろいろ

シキミ(シキミ科)

皮、葉、特に果実にケイレン毒アニザチンを含む。
中毒症状は、ケイレンを起こし、呼吸興奮、血圧上昇などを起こして死ぬ。

フクジュソウ(キンポウゲ科)

全草有毒。
特に根、根茎に強心配糖体シマリンを多く含む。強心薬と早合点して、根茎を煎じて飲めば死ぬ。

トリカブト(キンポウゲ科)

全草有毒。
アルカロイドのアコニチン、メサコニチンなどを含む。
加工して漢方処方に用いるが毒性が強く、素人は用いてはいけない。

ハシリドコロ(ナス科)

皮、葉、特に果実にケイレン毒アニザチンを含む。
全草有毒。
アルカロイドのヒヨスチアミン、アトロピン、スコポラミンの猛毒を含んで、日本の毒草のトップである。

チョウセンアカガオ(ナス科)

全草有毒。
ハシリドコロとよく似た成分を含む。
キチガイナスビとよばれるように、中毒症状は、狂乱のあと深い眠りに陥り、死ぬ。

ドクニンジン(セリ科)

全草有毒。ケイレン毒のコイニンを含む。
中毒症状は、よだれを流し、運動神経がマヒして、呼吸困難を起こして死ぬ。

ドクゼリ(セリ科)

全草有毒。ケイレン毒のチクトキンを含む。
中毒症状はドクニンジンと似た症状を起こし死に至る。

スズラン(ユリ科)

全草有毒。
特に根に根茎に毒成分(強心配糖体コンバラトキシン)が多い。
量を多くとると心不全になって死ぬ。

ジキタリス(ゴマハグサノ科)

全草有毒。
強心配糖体のプルプレア・グルコサイドの毒成分を含む。
コンフリーの葉とよく似ており、誤食しないようにすること。

〔参考文献〕

「漢方あれこれ 、続漢方あれこれ」読売新聞社編/「漢方薬入門」難波恒雄著/
「薬草健康法」井波一雄著/「第十改正日本薬局法解説」財団法人日本公定書協会
「新常用和漢薬集」東京生薬協会/「漢方と民間薬百貨」大塚敬節著/
「近代漢方薬ハンドブック」高橋良忠著/「薬草のすべて」長塩容伸著/「薬用植物」森田直賢著

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