成人病予防という東洋医学の思わぬ効用

成人病予防という東洋医学の思わぬ効用

その後知らされた話ですが、友人は以前は太りすぎで、肝臓や膵臓の機能が悪く、コレステロール値も高く、中性脂肪もやたらと多くて、医者から脂肪肝だと言われていたそうです。さらに血糖値も高かったらしく、このままでは、まちがいなく成人病に罹患すると忠告されていたとのことでした。それが、ダイエットに成功してからは、すべて正常に戻ったということでした。

この事実を友人から聞かされたとき、私は東洋医学の力にあらためて驚かされました。じつは友人に治療を頼まれたとき、はっきり言って、自分の自分の鍼治療、漢方薬治療にはまったく自信がなかったのです。私はそのころ、鍼と漢方薬の免許は取得していたものの、研究ばかりに没頭していて、臨床からはだいぶ遠ざかっていました。ですから、父に治療方法は教わったものの、これほど効果が上がるものとは自分でも思ってみなかったのです。

祖父と父が妹の肥満を治したときは、二人の東洋医学の知識、技術をもってすれば、当然と思っていたのでさほど驚かなかったのですが、今度はまだまだ未熟者の私が、友人の肥満をいとも簡単に治してしまったのです。この事実には、本当に驚いてしまいました。このとき、私の鍼治療に関しては、ツボの選択は父から教わったのでまちがいないにしても、その微妙な刺激術に関して父と私では雲泥の差があったはずです。ところが、結果は前述したとおり、とてもすばらしいものでした。

さて、友人の肥満を治し、近い将来、まちがいなく成人病に罹患するだろうとまでいわれた彼の健康状態を正常に戻した秘密はどこにあったのでしょうか。それは、このときの治療に用いた漢方薬なのです。すなわち、この漢方の煎じ薬を用いて、友人の持っている「ハイヤー・ナーバス・システム」(HNシステム)をすみやかに駆動させ、これを最大限に利用して、彼の肥満を治したばかりか、彼の最悪な健康状態を正常に戻したのです。

以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。

目次

プロローグ - ボケずに100歳まで生きるために

第1章 ボケがここまでわかってきた

第2章 脳細胞は自殺する

第3章 老化の原因は「活性酸素」だった

第4章 漢方薬の驚異のボケ防止作用

第5章 病気を未然に防ぐ「養生(ようせい)の法」

第6章 幸せになるための3つの処方箋

エピローグ - ボケを予防する6ヶ条

あとがき-謝辞に代えて

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認知症、アルツハイマー病、脳血管障害に、光明、最先端科学で、実証された、漢方薬の効果が明かされる。

「脳を守る漢方薬」

エビデンスの解説、紹介
医学博士 大山博行

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