(2)ボケを予防する食事を摂る

ボケを予防する6ヵ条

最後に、ボケを予防するための漢方薬の選び方と、食事や日頃の心がけについて、あらためて整理しておきましょう。

(2)ボケを予防する食事を摂る

 目的別に、望ましい食品、および注意すべき点を挙げてみましょう。

A.活性酸素を消去する食品
 ビタミンEを多く含む食品としては、小麦胚芽、大豆などの植物油、ブロッコリー、キャベツ、ほうれん草など。また、ビタミンCを多く含む食品としては、イチゴ、レモン、ミカンなど。このほか、「フラボノイド」「イチョウの葉に含まれる成分」や「カテキン」(緑茶に含まれる成分)にも強い活性酸素消去作用のあることが確認されています。

B.動脈硬化を防ぐ食事
[たくさん摂りたい食品]
1.食物繊維を多く含む食品(腸内でコレステロールを吸着し、排泄する)
 * ゴボウ、ニンジン、カボチャ、タマネギ、ニンニクなどの野菜類
 * ワカメ、コンブ、ヒジキなどの海藻類
 * サツマイモ、ジャガイモ、コンニャクなどの芋類
 * 豆腐、納豆、おからなどの大豆製品
 * リンゴなどの果物類
 * シイタケ、シメジ、エノキダケなどのきのこ類
2.青背魚(血液が固まりにくくなる)
 * イワシ、サンマ、サバ、アジなど

[適度に摂りたい食品]
植物性脂肪(コレステロールを減らす)
 * 紅花油、サラダ油など

[控えたい食品]
1.コレステロールを多く含む食品
 * 卵黄、マヨネーズ、カズノコ、ウニ、タラコなど
2.動物性脂肪(コレステロール値を上げる)
 * バター、ラード、豚肉や牛肉の脂身、ベーコン、レバー、生クリームなど
3.糖質、アルコール(中性脂肪を上げる)
 * お菓子・ケーキ類、各種酒類

C.高血圧を防ぐ食事
 塩分を控えること。食塩に含まれるナトリウムは、血管を収縮させ、血圧を上昇させます。その結果、血管に余分な負担をかけ、老化を促進します。

D.脳細胞を活性化する食品
1.DHA(ドコサヘキサ塩酸)、EPA(エイコサペンタ塩酸)を多く含むもの(脳の代謝を促進して、脳細胞の働きを活発化する)
 * マグロ、ブリ、サバ、サンマ、イワシなど
2.レシチンを多く含む食品(神経伝達物質・アセチルコリンの原料になる)
 * 大豆製品が一番です。レシチンは大豆のほか、レバーや卵黄などにも豊富にふくまれますが、大豆以外は、血中脂質の高い人は動脈硬化を促進する危険があり、注意が必要です。つまり、アルツハイマー病の患者さんにはよいが、脳血管性痴呆症の患者さんには、あまりお勧めできません。
3.カルシウムを多く含む食品(脳の情報伝達をスムーズにする) 
 * 牛乳が一番です。牛乳中のカルシウムは乳酸カルシウムの形をとっているので、生体に吸収しやすくなっています。

以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。

目次

プロローグ - ボケずに100歳まで生きるために

第1章 ボケがここまでわかってきた

第2章 脳細胞は自殺する

第3章 老化の原因は「活性酸素」だった

第4章 漢方薬の驚異のボケ防止作用

第5章 病気を未然に防ぐ「養生(ようせい)の法」

第6章 幸せになるための3つの処方箋

エピローグ - ボケを予防する6ヶ条

あとがき-謝辞に代えて

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「脳を守る漢方薬」

エビデンスの解説、紹介
医学博士 大山博行

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