「未病」に効力のある「養生の法」

「未病」に効力のある「養生の法」

「養生の法」について、もう一度整理しておきましょう。これは2つの方法(段階)に分けることができます。

第一の法は、いま述べた「中枢神経防御システム」をうまく駆動させ、種々のストレスに対して、適切な対処行動をとる方法ということになります。実際には、ここで最先端の臨床心理学的な手法を使い、降りかかるストレスの強さと私たちの持つ防衛能力(神経防御システム)の強さを測定して、個人個人のストレスに対して適切な対処方法を把握・伝授するということになります。これがわかれば、個人的な未来の発病の予測もできることになります。

第二の法では、「自律神経防御システム」「内分泌防御システム」「免疫防御システム」をうまく駆動させ、種々のストレスから生じる生体の内部環境の歪みを整えます。実際には、ここで3つの東洋医学的手法(食事療法、呼吸療法などの養生医学、鍼灸治療に代表される経絡医学、漢方薬による薬物医学)を用い、個人の最も弱点となっている防衛能力(先天的に弱い防御能力と、ストレスを受けて弱まった防衛能力)を高めて、生体の内部環境を維持する方法を伝授するということになります。

もし、ストレスが個人の防衛能力を上回って発病したとしても、発病初期であれば、これらの「養生の法」を使い、HNシステムを駆動させ、問題を解決し、対処能力と防御能力をアップさせれば、まちがいなく健康は回復します。

「養生の法」の原点は、すべての病いを「未病」で治すことにあります。ですから、第一の法も第二の法も、すべて「未来の発病を予測して、これに備える方法」なのです。「未病」の段階でこの法を使うことができるなら、その作用、効力ともに最高のものとなることはいうまでもありません。

以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。

目次

プロローグ - ボケずに100歳まで生きるために

第1章 ボケがここまでわかってきた

第2章 脳細胞は自殺する

第3章 老化の原因は「活性酸素」だった

第4章 漢方薬の驚異のボケ防止作用

第5章 病気を未然に防ぐ「養生(ようせい)の法」

第6章 幸せになるための3つの処方箋

エピローグ - ボケを予防する6ヶ条

あとがき-謝辞に代えて

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認知症、アルツハイマー病、脳血管障害に、光明、最先端科学で、実証された、漢方薬の効果が明かされる。

「脳を守る漢方薬」

エビデンスの解説、紹介
医学博士 大山博行

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